豊かな心を育てる
小学校受験を予定している年少のK君のお母様の面談でのことです。
K君の様子やこれからのことをお話している中で、季節の行事を大切に過ごしてくださいとお伝えしました。
例えば、春はお花見、たけのこ掘り、田植え、こどもの日・・・
親子で楽しんで体験できるといいですね、と。
するとお母様、「無理だわ~。先生それは、何に役立つのでしょうか?」と。
お母様は素直に疑問を感じたご様子でした。
さて!ここが、大切なところです。
お母様は、子育てで我が子に何を教えたらよいのでしょう。
お友達より、よくできるようになること?
上手な世の中の渡り方?
いいえ。一番に教えなくてはいけないことは、『感謝の心』です。
季節の作物を収穫する事で大地のすばらしさを感じます。
田植えや稲刈りを体験し農家の人たちへの感謝の気持ちを教えます。
こどもの日の鯉のぼりで元気に成長するように、そして悠々と空を泳ぐ鯉のぼりのように人生を進んで欲しいと願う深い親の愛を伝えます。
どの行事にも、いつの時代であっても変わらない大きな思いがたくさんつまっています。
その由来などを親子で調べ、親子で体験し、心から楽しんで欲しいのです。
また、お母さんお父さんが楽しんでいると、こどもの楽しさは倍増します。
お母さんお父さんが感激していると、こういうことが素晴らしいことなのだと思うようになるのです。
損得でない、素晴らしい価値観を伝えて欲しいのです。
『豊かな心を育てる』とは、そういう心の土台をつくって膨らませてあげることです。
是非、行事を上手に取り入れ、幼児期を過ごして欲しいと思います。